2010年7月10日土曜日

自然農法について、その1

今回は、なんの脈略もなく、自然農法について調べてみました。

自然農法といえば、有名な人が何人かいます。

岡田茂吉、福岡正信、川口由一、最近では木村秋則といった方々です。

これらの4人の方々には共通項があります。

みんな病気を一つのきっかけとして自然農法に取り組むようになったことです。

岡田茂吉氏はもともと病弱でした。

福岡正信氏は若い頃に重い病気にかかりました。

川口由一氏は農薬で健康を損ねました。

木村秋則氏はご夫人が農薬に弱い体質です。

と、いった感じですが、このような健康に対する関心が、自然農法への動機付けになったことは想像に難くありません。

つまり、現代の科学技術ではこれらの病気は直すことができなかったか、あるいは科学技術のためにかえってこのように健康を損ねる結果になっているのです。

そのため、科学技術、ひいては近代農法に対する否定的な意識を抱かせたのではないかと思われます。

木村氏は、自然農法の失敗に次ぐ失敗で、自殺を考えるくらい苦しんだそうですが、それでもあきらめずなかったのは、このような確固たる動機があったためでしょうね。

そして、このような西洋的科学技術への不信感からか、多くの方が東洋哲学的な考え方を持っています。

岡田氏はそもそも宗教家ですし、福岡、川口氏の多くの著書も農業書というよりは哲学書のような内容です。

いくつかの本について読んでみましたが、私には難解で理解できない部分も少なくありませんでした。

私のような、企業の技術系サラリーマンは西洋的な思想に毒されてしまっているのでしょう。

技術系サラリーマンだと、「慣行農法に、自然農法を組み合わせて最適化すれば・・・」などと考えがちなものですが、このような考えはかえって自然に遠ざかるものとして、いくつかの本の中で強く戒められていました。

やはり私には、自然農法は無理なようです。

と、こういった背景をもつ自然農法ですが、基本概念は、人為を極力廃して自然の営みを邪魔しないということにあります。

農業で人為的な行為としては、耕す、肥料を施す、等々ありますが、このような人為的な行為は、害のあるも行為とされています。

確かに、これは多くの場合に当てはまり、当メルマガでもこのような例がいくつか出てきました。

例えば、
1)土壌の物理特性の改善に関して、耕さない方がいろんな生物の活動により団粒化が進む

2)植物の肥料吸収に関して、肥料をやらなければ根粒菌やアーバスキュラー菌が活動して吸収効率が高まるが、肥料をやればこれらの菌の活動が弱まる。

3)殺菌剤に関して、農薬を使用すれば対象とする微生物以外の多くの微生物を死滅させ、拮抗する微生物がいなくなることでかえってその有害微生物にが増える元となることがある。

等々です。

このような人為的な振る舞いをやめてしまうことにより、自然が植物を健康に育ててくれる、そして人間はこのような自然の差配に対して最小限の手助け
をする、というのが基本的な考え方です。

それでは、実際の栽培技術はどのようなものか、ですが、これは人によって随分大きな違いがあります。

以下、次回に譲ります。

参考にした本

福岡正信 わら1本の革命 春秋社


川口由一 妙なる畑に立ちて 野草社



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