米ぬかの肥料成分その1からの続きです。
ぼかし肥の作り方は、人によって大きく異なりますが、一般的なのは米ぬかと油かす、その他有機物と土を混ぜ、水分を20%程度まぜてよくかき混ぜる、という方法です。
米ぬかはリン酸が多く、油かすはチッソが多いので、両方混ぜるとチッソとリン酸のバランスがよくなります。
ちなみにナタネ油かすの成分は、
チッソ :5%
リン酸 :2.6%
カリウム:1.4%
C/N比:7
くらいです。
また、土を混ぜるのは養分が溶脱するのを防ぐ目的です。ただし、市販のぼかし肥では必ずしもいれていないそうです。
この他には、台所の生ゴミや籾殻、藁、堆肥など手に入りやすいものを入れます。
成分補給のために、硫安などの化学肥料をいれることもあります。
有用な微生物を繁殖させるために種菌を入れることもよく行われます。
あとは、発酵させるために水分を適度に入れてときどき切り返しします。
ぼかし肥では、もともと入れた原料が分解するため、重さが変わってしまいます。
もともとの原料を米ぬかと油かす、草木灰(カリウム補充用)とすると、化成肥料100gを代用するには、米ぬかを100g、油かすを100g、草木灰を30g(カリウム8%くらい)使うことにより、だいたい同じ成分になります。
ここで、配合肥料は8−8−8という、チッソ、リン酸、カリウムがそれぞれ8%のものとして計算しました。
ボカシ肥そのもので計算すると、この一般的な成分は
チッソ :3〜6%
リン酸 :4〜6%
カリウム:1〜3%
C/N比:5〜10
くらいが多いので、8−8−8の化成肥料100gを代用するには、ぼかし肥200gで同じくらい、ということになります。
(カリウムは少なめになりますが後述します)
以上は単純に成分のみをあわせ込むという考えで話を進めていきましたが、実際に使用するには肥効の時期についても考えなければなりません。
米ぬかやぼかし肥のような有機肥料は、一般にゆっくり分解して長時間肥効があるとされています。
従って、二十日大根(発芽後20日で収穫)のような短期間で収穫する植物に対して使用するのはムダが多いです。
また、成分によっても効く時期は変わってきます。
チッソ、リン酸は緩効的で数ヶ月間じっくりと効きますが、カリウムについては水に溶けやすいので、速効的です。
カリウムは細胞中にイオンの形で存在しますが、生物が死ぬと細胞からカリウムは容易に溶出するためです。
従って、チッソ、リン酸に対してカリウムは少なめとした方がバランスがとれます。後半においては、必要に応じてカリウムを追肥すればよいと考えられます。
参考資料
各種ボカシ肥料の特性比較:農業技術大系:土壌施肥:各種肥料・資材の特性と利用(1)
ウィキペディア http://ja.wikipedia.org/wiki/肥料
他
クリック切望
↓
こんばんは
返信削除ファームランドさいとうの野菜ソムリエたくやです。
先日はコメントありがとうございました。
有機肥料は使いこなすのが本当に難しいですよね。
その時の気温や湿度などが分解にかなり影響してきますから。
化成肥料ならば効かせたい時に効かせ、切りたい時に切れるという具合にある程度コントロールできますが、出来た作物はやはり有機のほうが僕は好きです。
頑張ってください。
クリックしていきますね★
たくやさん、こんにちは。
返信削除おいでいただき、ありがとうございます。
身近にあるゴミが肥料になれば安く上がるだろう、と軽い気持ちでボカシ肥にチャレンジしていますが、なかなか難しいものですね。
たくやさんのところでは、ルパーブとか、アイガモ米とか色んなものに意欲的に取り組まれていて、すごいですね。
私も、こういう農業を目指したいです。