2010年1月2日土曜日

種の自家採取、その2


少し時間があきましたが、その1からの続きです。

(写真は自家採取したインゲン豆です。
インゲン豆は完全自家受粉といって、花が咲く前に自家受粉するので、とても種をとりやすい作物です。)

今回は、実際に種を取る手順です。

まず最初に、どんな目的で種を取るかをはっきりさせます。

それにより、種の取り方(どの程度いい加減にするか)も変わります。

具体的に考えられる目的としては、

a.何となくおもしろそうだから
b.ブランドイメージ
c.コストダウン
d.品質/生産性向上
e.その他(趣味、ポリシー、他)

などがあります。

私の場合は、a.何となくおもしろそうだからです。

従って、これを中心に述べていきたいと思います。


a.何となくおもしろそうだから種を取る場合

私の場合は、取りやすいものから種をとる、というモットーです。

取りやすいものということで、自家受粉する作物をここでは取り上げます。

次世代に形質が維持されやすいからです。

最も取りやすい代表例としてはダイズ、エゴマ等があります。

これらは異なる品種間で交雑しにくいです。

また、これらは私の知る限りではF1品種は出回っていません。

従って、前の世代と次の世代で形質が大きく変わることはありません。

さらに、種そのものを収穫物として利用します。

従って、普通に栽培して収穫したものの一部を種として使えばよいので簡単です。

これに準じて種取りしやすいのはエダマメ、インゲン等のマメ科野菜、レタス、ゴボウ等のキク科野菜です。

これらは、交雑しやすさは上記と同じですが、未成熟の種または葉、茎を利用するので長い間畑で育てていなければなりません。

それさえ厭わなければ、問題ありません。

普通に植えて、収穫する時期が来てもじっと我慢して、花が咲いて枯れるまで待ちます。

花の部分が枯れたら、切り取って2〜3週間乾燥させます。

その後、さや、茎等の夾雑物を取り除いて保管です。

ナス、トマト、ピーマン等のナス科野菜も主に自家受粉します。

ただし、元の種がF1であることが多いです。

このF1の野菜からタネを取ると、元の親と全く異なった性質の子供ができるので、種を取りにくいです。

従って、最初に使う種は固定種の方がよいと思います。

固定種の種は、以下のサイトを見て購入しています。

家宝種やオーガニックの種子を手に入れよう
自然農法の種子

ここで品種名を調べてホームセンターで探してみてもよいかと思います。

栽培は、普通に行います。

種取りは、実が完熟するまで待ってから収穫し、そのあと更に何日かおいて追熟させてから種を取ります。

水で洗いながら余分なものを取り除き、種を取り出した後乾燥させます。

一般に、実がじゅくじゅくのものは水で洗って種を取り出して乾燥させます。

実がからからのものは、そのまま乾燥させたあと種を濡らさずに取り出します。

このようにして取り出した種は、袋に入れて保管します。

採取した時期や元の品種等の情報をメモしておきます。

保管は冷暗所がよいです。

以下、種の自家採取 その3に続きます。

参考にした本 自家採取ハンドブック オーストラリアの人が書いた種の取り方の本です。




日本版もあります




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2 件のコメント:

  1. 明けましておめでとうございます。

    今年も充実したブログ楽しみにしております。

    私は、今日これから高校の同窓会で37年ぶりの人もおり、顔と名前が一致するか心配です。

    徳島の芋苗生産農家

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  2. 豊田さん、あけましておめでとうございます。
    今年もよろしくお願いします。

    同窓会はどうでしたか?

    私は何年もやっていません。

    久しぶりに会うのは楽しみな反面、卒業後の歳月の長さを考えるとちょっとこわい気もしますね。

    返信削除