2010年10月18日月曜日

雑草について、その3

雑草についての3回目です。

前回は、雑草が具体的にどのような害を及ぼすかについて述べました。

害があれば取り除かねばならない、ということで今回は除草
がテーマです。

除草方法には、さまざまな種類があります。

箇条書きにすると、

1)耕種的防除

耕したり土寄せしたりして、土を動かすことにより、除草する方法です。

2)機械的防除

刈り払い機で刈ったり、鍬をつかったりして、直接草を倒す方法です。

3)生物的防除

アイガモやカブトエビ、コイ等、生物が動き回って土を動かしたり食べさせたりすることによって草を防ぐ方法です。

4)物理的方法

火炎放射器や蒸気土壌消毒等による熱、あるいは黒のビニールマルチなどによる遮光で草を防ぐ方法です。

5)化学的防除

化学農薬を使う方法です。

と、このように多様な方法があります。

これら一つ一つについて、教科書にあるような説明をするのもつまらないので、私なりの独断と偏見に満ちた解説を試みたいと思います。

1)耕種的方法

近所のお百姓さんが、作付けしていない田んぼを雑草まみれにして荒らさないために、時々トラクターで耕しているのを見かけます。

耕した後は、当然のことながら草ひとつなく、見るからにきれいです。

しかしながら、雑草の種は表面だけでなく、土の中にも沢山潜んでいます。

これらは何年も休眠していて、発芽できる状況になるまでじっと待っています。

耕すということは、これら雑草の種のいくつかを表面近くまで浮き上がらせて、発芽するチャンスを作ってやることにもなってしまいます。

また、雑草とは直接関係ありませんが、耕すことによる弊害も多いです。

例えば、
・土の中にある有機分が消耗されること、
・団粒構造を壊すこと、
・土の粒子が細かくなって風雨で侵食されること
・耕盤が出来て排水が悪くなること
等々です。

ということで、私は不耕起栽培を試みています。

不耕起栽培では、最初のうちは草は生えても、我慢強く草取りを続けていけば、草は減っていきます。

ただし、雑草が大きくなって種ができるまで放っておくと、逆にひどくなってしまいますが。

2)機械防除

そういう訳で不耕起栽培にしたとして、では草はどう取るかというと、いったん生やしてからとるのが基本です。

種の状態では外の環境変化に強いので、少々のことでは駆除出来ません。

逆に最も弱いのが、発芽したばかりの状態なので、そこを叩くのが有効です。

そのためには、まず何も植えていない畝にかん水します。

10日くらいしたら草がポツポツ生えてきますので、そこを見計らって駆除します。

三角ホーなどで土を軽く動かしてとるのがやりやすいです。

参考までに、三角ホーとは こんなもの です。

二等辺三角形の長辺部分で表面をこするように動かすことにより、土を深くまで掘らずに表面だけ動かすことができて、便利です。

前回述べた、「上農は草を見ずして草をとり・・・」というのは、こういうことをいうのでしょうね。

と、こうして偉そうに書いていますが、実際は雨とか他の作業との関係でなかなか思い通りに行かないですが。

なお、育苗してから定植すると、中の土が出てくるので定植穴の回りは草が生えやすくなります。

これは栽培植物が近くにあるので、手で取らざるを得ません。

3)生物的防除以降は長くなったので次回へ。

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2 件のコメント:

  1. うわーわー
    難しい話しですなぁ。
    ご健闘をお祈りします!

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  2. 後楽さんも、家事育児でのご検討をお祈りします。

    ところで後楽Yさんは、以前コメント頂いた後楽ももこさんのご家族ですか?

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