先日、岡山県美作市で農業を営む宇野岱宏(たかひろ)さんのお宅に行ってお話を伺いました。
宇野さんは地元でも有名な篤農家で、宇野さんの作る露地野菜は直売所や大手百貨店でも高値で取引されています。
宇野さんによれば、作り方と売り方を工夫すれば農業で十分やっていける、との力強くおっしゃっていました。
実際、宇野さんの農地は中山間地で1haもありませんが、事実農業収入だけで家も建てたし子ども3人も一人前に育て上げたそうです。
では、どんな工夫をしたか?ということですが、まずはその前の心構えが重要です。
それは、如何にお客さんが喜んでもらえるかを第一に考えるということです。
「客もうけ」といって、まずはお客さんに先に儲けてもらいます。
そして、自分は最後に儲けさせてもらいます。
同じような話は、全然違う分野の人のセミナーでもやはり強調されていました。
先週、著名なコンサルタント兼作家であるジェームススキナーのセミナーに行きましたが、そこでもやはり、「お客さんのことを第一に考えよう!」と言っていました。
こうしたマインドを持つことが商売の基本であることを実感します。
それで、具体的にはどう「客もうけ」すれば良いでしょう?
宇野さんの場合は、まずは品質を徹底的によくすることに取り組みました。
落ち葉やカヤを使った枯れ葉マルチ、緑肥などを用いた有機栽培です。
そうして出来た野菜(当初の主力野菜はイチゴ)の中でもいいものだけを選んでセットにして売ったそうです。
そして、直売所への出荷を始めた時も最初は価格を安く設定しました。
まずは、自分の商品の味をお客さんに覚えてもらうという作戦です。
そして、品質が高いことを納得してもらい、2年くらいかけて価値相応の値段まで上げたそうです。
本当に品質が高ければ、他の商品より1〜2割高くてもお客様は納得して買ってくれるそうです。
さらに、別の売り方の工夫も凝らしました。
JA出荷などはしません。
30年くらい前から観光農園をしたり、加工品販売、とかグリーンツーリズムのようなことまで手がけたそうです。
今ではこれらは当たり前のように行われていますが、これらを先駆的に行ったところがすごいと思います。
そして、週のうち、何曜日に売上がもっともあがるとか、その日その日の相場がどうなっているか、とか細かくチェックします。
そして売上状況をきちんとデータ採取して、それをもとに売値を設定するといった努力も惜しみません。
ちなみに、宇野さんは研修生も受け入れられていますが、重視することは、一品目のみ専作するのではなく、まずは自給自足を就農後の原点とするよう指導するそうです。
農協や市場等の大規模出荷を考えず、まずは道の駅や直売など、消費者への直接販売をすることを勧められています。
以上、本などで、聞きかじりで知っていたこともありますが、やはり実際に行動してやっていけることを実証されているおり、大変説得力があり、勇気づけられました。
なお、宇野さんのブログのサイトは以下の通りです。→ 宇野農園
ちょっとした栽培のコツ等も書かれていて、ためになります。
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