この手の農業資材については、一通り紹介したつもりですが、炭だけは積み残しにしていたので、今回、取り上げました。
炭といっても、ここでは木炭についての話です。
まずは木炭とは何ものか、というところから。
木炭とは、木材を乾留してつくったものです。
では、乾留とは?となるわけですが、これは空気(酸素)の少ない状態で熱を加えて分解させること。
いわゆる蒸し焼きです。
乾留により、木材がガスと木酢液と炭になります。
このうちの、木酢液についてはだいぶ前に紹介しました。
少しだけおさらいすると、木酢液は酢酸、アルコールやフェノール分など、多数の成分からなる液です。
その複雑な成分により殺菌や防虫、その他さまざまな用途で利用されています。
炭の方も、 木酢液に負けなくくらい色んな用途で用いられますが、最も馴染み深いのは燃料用ですね。
単なる木材を燃やすよりも、炎が少ないので焦げ付きにくいですし、ニオイや煙も少ないので、食品の調理によく用いられます。
あとは、消臭剤や水質浄化、それから今回のテーマの農業用など。
農業用としては主に土壌改良のために粉砕して散布します。
このとき、以下に示す4つの性質を利用します。
まず一つめは、カリウム、カルシウム等のミネラル分が含まれることです。
木炭の2〜3%が灰分(ミネラル分)とされています。
これらは肥料分としてだけでなく、土壌のpHを矯正します。
日本の農地は、酸性化によりpHが低下しやすいためこのようなpHを高める資材を散布する必要があるのです。
次に二つ目は、保温効果があることです。
木炭は黒色なので、太陽熱を吸収して熱せられやすい性質があります。
冬場などは、地面の温度を高めるのに有効です。
※クリック希望
↓
0 件のコメント:
コメントを投稿