えひめAIは、水質の浄化や、ニオイ消し、掃除、洗濯、スキンケア等様々な用途に用いられます。
農業関係としては、堆肥やボカシ肥を作る時の消臭に使えます。
それと、今回の主テーマとして、植物に直接散布することによる生育促進と有害微生物の抑制が挙げられます。
散布する際には、原液は酸性が強すぎるので、薄めて使いましょう
薄める倍率については、人によって違うようですが、私は10倍くらいで使っています。
また、ジョウロ等に入れて撒くと、オリがジョウロの穴をふさいで詰まることがあるので、できるだけ上澄みを使いましょう。
次に、植物に対する効果が発現する原因について、今まで調べたことをまとめてみます。
まず、納豆菌、酵母菌、乳酸菌とも植物の成長に有用な物質をつくりだします。
納豆菌は強力なタンパク質分解酵素(ナットウキナーゼ)を持ち、必須アミノ酸やビタミンを生成します。
それとともに、カビの発生を抑えたり、タンパク質を強力に分解する働きがあります。
酵母菌は、酸素のない状態では嫌気発酵し、アルコールをつくりますが、好気発酵の場合は各種の有機酸、アミノ酸を合成します。
また、殺菌力の強い酵素を生成します。
乳酸菌は、色んな種類がありますが、ヨーグルト由来の乳酸菌は、ラクトコッカス属と呼ばれ、乳酸を生成して周囲を酸性化することにより、雑菌を防ぐ働きがあります。
このようにいずれも、抗菌力を持ちますが、これら3つの菌はお互いを排除しようとしません。
もっとも有名なのは、乳酸菌と酵母菌です。
酵母菌は酸性で活動が活発になる性質がありますが、乳酸菌が乳酸を出して周囲を酸性にすることにより、酵母菌の増殖に有利な環境を作ります。
逆に乳酸菌も、酵母の作り出す、アミノ酸等の有用な成分を吸収することによって生育が促進されます。
従って、互いに存在することで活動が強められます。
酵母菌と納豆菌の関係も同様で、堆肥作り等では、納豆菌が活動したあと、酵母菌や乳酸菌が活動するようになる、とされています。
すなわち、納豆菌が分解した有機物を酵母菌がエサとして食べて、活動を活発化させると考えられます。
また、酵母菌は各種のアミノ酸や核酸等を再合成し、納豆菌のエサとなります。
最後に、納豆菌と乳酸菌では、面白い現象が観察されています。
乳酸菌は動物の体内で、消化器系を通るとき、ほとんどが胃酸で死滅してしまいます。
しかし、その動物が納豆菌と乳酸菌を一緒に摂取すると、乳酸菌は胃酸を通り抜けて腸内まで到達できるそうです。
つまり、納豆菌により乳酸菌の外部環境に対する耐性が高まると言えるかと思います。
また、乳酸菌は糖を原料として発酵しますが、納豆菌は有機物を強力に分解することで乳酸菌に糖を供給する役割も期待できます。
逆に、納豆菌は酸に弱いので、乳酸菌は苦手なようです。
ただし、死滅することはなく胞子を形成して生き延び、環境が良くなると発芽して再び活動できます。
従って、納豆菌と乳酸菌が共存すると、特に乳酸菌の活動が高まるといえそうです。
以上から、これらの微生物は概ねお互いの生育を促進し、各々の効果を高めあっていると言えそうです。
なお、最初に触れた雑誌の話で、私が問い合わせを受けたのは、えひめAIと種の発芽の関係についてですが、これについても最後に少し述べます。
以前に、コマツナとホウレン草で発芽テストをしたことがあります。
育苗ポットに畑の土を入れ、そこにコマツナとホウレン草をまいて、えひめAIを入れてかん水してみました。
その結果、コマツナはえひめAIを用いない方が、ホウレン草は、用いた方が発芽率が高くなりました。
この原因については、当時はよくわかりませんでしたが、現在推定している原因は、以下の通りです。
コマツナは、種をまけば2〜3日で簡単に発芽します。
しかし、えひめAIを入れると、成分中の乳酸が種の中に吸収されてしまいます。
そのため、種の中の水分のpHが正常な領域に保てなくなり、発芽が抑制された、のではないでしょうか?
これに対して、ホウレン草は発芽しにくいです。
種を土にまいてもしばらくすると雑菌が繁殖して腐ってしまったが、えひめAIを用いたことにより、雑菌の繁殖が抑えられて発芽がした?
本当かどうかはわかりませんが、こんなところでどうでしょう?
いずれにしても、えひめAIを使って色々試してみると思わぬ結果が出て楽しいものです。
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