これまで何度か書きましたが、今年は雨が多く、ナメクジがよく出ます。
雨が降った後にはナメクジが道路や畑にうようよして嫌なものです。
せっかく収穫したキャベツやレタスも、中でナメクジがうようよしているのを見ると愕然とします。
ナメクジの通った後が銀色に変色していたりすると食べる気も起こりませんね。
実際、ナメクジがついたところは食べない方がいいです。
ナメクジには広東住血線虫という寄生虫がいることがあり、これが人体に寄生すると場合によっては死ぬこともあるそうです。
ぬらぬらしたナメクジの通った跡にも、この寄生虫がいる可能性があります。
どうしても食べたい時は生食を避け、熱で殺菌しましょう。
ということで、ナメクジについて調べてみました。
ナメクジは、ナメクジ科の巻貝でカタツムリの殻が退化した種です。
雌雄同体ですが、交尾して産卵します。
交尾期間は春から秋で、その後3週間くらいしてふ化します。
越冬して次の年に産卵して死にます。
春から秋の、暖かく湿気のある日に、活発に活動します。
といっても夜行性なので、日中は鉢底や作物の影にかくれ、夜間に動き
出して植物を食い荒らします。
植物にあまり好き嫌いはなく、野菜全般に柔らかい部分をなめるようにして食害します。
葉には不整形の穴が点々とあきます。ヨトウムシの食害と似ています。
そして這い回った跡には、上述のような粘液がつきます。
ナメクジは、銅イオンを嫌い、米ぬか、バナナの皮、麦芽、ビール酵母の匂いを好む性質があります。
ボルドー液という農薬は、硫酸銅が主成分なので、ナメクジ予防に効果が高いです。
また、米ぬか等の匂いがすると集まってきますので、これらにナメクジ駆除剤を混ぜて置いておくことにより、駆除することができます。
また、ナメクジはよく塩をかけると溶けると言いますが、これは浸透圧の原理で、塩によってナメクジから水分が抜けて萎びてしまうことによります。
萎びてしまうとナメクジの体は大きなダメージを受けるので、例え後で水につけて、もとの大きさに戻っても死んでしまいます。
ちなみに塩だけでなく、砂糖でもクエン酸でも水に溶ける物質であれば同じ効果が得られます。
米ぬか等にこういった物質を多めに混ぜて退治する方法もあります。
参考にした本
佐藤仁彦、山下修一、本間保男 植物病害虫の辞典 朝倉書店
米山伸吾編著、安東和彦 都築司幸 病気、害虫の出方と農薬選び 農文協
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